国というのは、ビジネスにとって非常に便利なものなのである。国民国家とは、共同体という世界から抜け出すために生み出されたものであるにもかかわらず、なぜか強い「共同体的な」意識として、ビジネス界の権力者によって都合よく利用できるものとなっている。
「映画」というものに夢を見ていた世代は、きっと僕らが最後なんでしょうね。若い世代は映画に期待なんかしていないでしょう? 映画に夢を見ていないはずですよ。いろいろなメディアがあって、いろいろな環境でいろいろな情報を得られるこの時代に。それこそ映画を早送りで観たりするわけですから。
型紙の作者=職人は無名。記録がない。でも、それを基にした欧米のデザインはアーティスト=著作者名つき。日本の型紙はテキスタイル産業の「道具」であり、欧米のデザインは「作品」なのです。ただし、欧米のデザインには、日本の表現への堂々たるパクリと、素直なレスペクトを見ることができます。日本は無名の職人の表現・技術に相応のレスペクトを払っているでしょうか?